瀬戸内の凪が癒すゲストハウス「醫-くすし」
●設計事例の所在地:
広島県呉市豊町御手洗
●面積(坪):
25
●建物の種類(大分類):
商業施設
●メインの画像:
●メイン画像の説明文:
文化庁より港町として重要伝統的建造物郡保存地区(以下:重伝建)指定された広島県呉市豊町御手洗(大崎下島)。御手洗の地域資源の価値を再構築するために、まち全体をひとつのミュージアムとする構想『御手洗ミュージアム構想』を掲げ、資源の有効活用のガイドラインの構築をスタートした。
建てる前に依頼者が悩んでいた事・ご希望:
・文化財としての価値を失わず、新しい事業に相応しい新しい空間づくり。
・お客様をお迎えする癒しの空間創出。
・ローコスト
・用途変更等の申請の考え方を手続きのやり方。
依頼者があなたに依頼した決め手:
・環境からものを考える「つくり方」や「進め方」
・年齢が近い
・クライアントの意図を汲み、最適解を探しだすポリシー
●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など):
『御手洗ミュージアム構想』で取り組んだ基礎調査を経て、まず必要とされた「宿泊事業」の受け口として、大正時代に建設された趣ある病院が新たにゲストハウスとして改修された。
重伝建故の補修及び保存と平行して、この越智病院では、仕上の下に隠れていた構造や建築部材が持つ魅力を露出させ、展示物のように丁寧に抽出し、“見せる化“する操作を計画の柱に据え『創らずに創る』という理念を実現している。既存建築の概要を変えず必要機能を合理的に再配置し、設備は一箇所にまとめる等、ゲストハウスとしての機能性向上も図っている。御手洗に既にある素材を生かし新たな事業を再構築することで、御手洗の伝統や文化が現代へ継承され「生きたまち」へ生まれ変わる。
その他の画像:
建物外観
改修前(玄関)
改修前(宿泊室)
玄関の灯り
宿泊室
宿泊室に降り注ぐ朝日
部屋の大きさに合わせて制作したベッドBOX
朝日の当たる東側に設けた洗面所
壁の中の竹小舞を敢えて「展示」した玄関